出産は、女性の体にとても大きな負担をかけます。
産後はしばらく会陰部分に痛みが残るため、無意識のうちに力を入れないようにする癖がついてしまいます。
体の回復に合わせて再びトレーニングをすれば良いのですが、多忙な育児に追われそのままにしておくと、筋肉が弱まって、尿モレのほか、便秘、冷え性などの原因となります。
産後の尿漏れに関係する骨盤底筋とは?
「骨盤底筋郡」とは、骨盤の底にあるインナーマッスルで、子宮や膀胱、大腸など下腹部の大切な臓器をハンモックのような形で支えています。骨盤底筋群が弱まることで、女性ホルモンのバランスも崩れやすくなることが分かっており、女性にとって非常に重要な筋肉です。
産後の尿モレ改善には骨盤底筋のトレーニングが必須ですが、出産直後の体は大きなダメージを受けているため、1週間程度は安静にしましょう。寝ながら深呼吸をしたり、少しだけお尻を上げ下げするのは良いですが、基本的には横になって休み、体を回復させることが優先です。
本格的なトレーニングは、産後3週間〜4、5ヶ月くらいまでに行うのがおすすめ。特に、普段から尿モレしやすかった人や、赤ちゃんが生まれるまでに(子宮口が開いてから)5時間以上かかった人、大きな赤ちゃんを産んだ人には非常に有効なトレーニングです。時間を見つけて積極的に行いましょう。
産後の尿漏れトレーニングの方法
トレーニングは、10分程度の簡単な運動を、1日2回毎日かかさず続けることが大切です。 基本のトレーニング
①頭のてっぺんから糸でつられているイメージで背筋を伸ばし、あごを軽くひきます。
②息を吸いながら膣を締めます。感覚が分からない場合は、おしっこを我慢するイメージでギュッと締めましょう。
③そのまま5秒間息を止めます。
④ゆっくり息を吐きながらゆるめます。
この流れを5〜10回続けましょう。もう少し負荷を増やしたい人は、ゴムボールを太ももの間に挟んだまま行うと効果倍増です。
横になった姿勢で行うトレーニング
ヨガの「橋のポーズ」を基にしたトレーニングです。
① 両足をそろえ、膝を立てた状態で仰向けに寝ます。手は下に向け、身体の横に置きましょう。
② 息を吸って、ゆっくりお腹をふくらませます。
③ ゆっくり5秒間かけて息を吐き、お腹を凹ませます。
④ お腹を凹ませた状態のまま、息を吸いながら腰を持ち上げます。
⑤ 顔から膝までが一直線になった状態で息を止め、膣とお尻の穴を締めます。
⑥ 自然な呼吸で1分程度キープします。
⑦ ゆっくりお尻を下ろし、力を抜いてリラックスします。
この流れを、3〜5回繰り返しましょう。
さいごに
産後の尿モレは、新米ママにとって大きな悩みの一つですが、セルフケアだけでも改善は十分可能です。少しずつで良いので毎日続け、1日も早く産後の体に戻していきましょう!
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